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高齢化を背景に心不全患者は毎年1万人ずつ増え続け、2030年までには130万人に達するとみられています。心不全が厄介なのは入院を繰り返し徐々に悪化していく点です。1度治療して退院後に再び悪化、1年以内に再入院する患者さんは20〜30%と高く、入退院を繰り返しながら徐々に重症化し、死亡率は入院中が8%、入院から1年以内は約20%で、がんよりも死亡率が高い疾患です。

また、高齢者心不全では身体機能低下に加え精神・認知機能も低下しますので、併存疾患などを含む老年症候群も考慮した治療が必要となります。蘇生会総合病院では心不全認定看護師・薬剤師・心臓リハビリテーション指導士の資格を持った理学療法士・栄養師・臨床工学技士・臨床検査技師・公認心理師を含めた心不全チームが心臓リハビリテーション施設に専門のスタッフを配置して心不全の管理・指導を行なっています。高齢者心不全の治療においてはチーム医療各構成員の専門家としての立場から、個々の患者さんに起こりうる可能性のある心血管イベントやあらゆる合併症について、情報を抽出して共有することが重要です。

これらのリスクを最小限に抑えるよう包括的疾患管理プログラムを立案するとともに、不測の事態に備えて常に準備を怠らないことが重要です。初診時は前期高齢者であった患者さんも、何年も診察を続けていくうちに後期高齢者になるので、包括的疾患管理プログラムは定期的に見直すことが大切です。

蘇生会総合病院はケアミックス型病院として急性期から回復期、維持期、在宅医療、介護、緩和医療、看取りへとつながるシームレスな包括的疾患管理プログラムを実施するために、かかりつけ医、訪問看護師、訪問リハビリテーションやデイケア・デイサービスなどを含め緊密な地域連携を行なっています。今後は、救急医療、介護、福祉などを含め地域包括ケアシステムの構築、強化が望まれ、地域全体で高齢心不全患者さんを支えていくことがますます重要になると思われます。

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