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診療科・部門

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基本情報

概要

臨床工学技士は生命維持管理装置などの医療機器の操作・保守点検を行う専門職で、医療機器の安全確保と有効性維持の担い手としてチーム医療に貢献しています。

当科は現在17名(男性12名・女性5名)が在籍しており循環器・脳外・血液浄化・手術・内視鏡・集中治療・救急など様々な領域で専門性の高い医療技術を提供しています。また、宅直体制を導入しており24時間365日の緊急症例に対応しています。

研修や教育体制

当科では、学会やセミナーなどに積極的に参加しています。また、臨床使用する機器の理解を深めるため院内での勉強会も定期的に行っています。各種専門、認定資格の取得にも力を入れ自己研鑽に努めるとともに、学会発表や講演なども定期的に行っており、常に最新の知見を得て業務にあたるよう職員一同取り組んでいます。

新人の教育体制は部門担当制をとっており、それぞれの専門分野に対して指導者を専任し対応しています。また年齢の近い先輩を教育担当者とすることで、業務についての相談をしやすい環境を整えています。

取得資格(学会認定・国家資格等)
3学会合同呼吸療法認定士3名
透析技術認定士2名
ITE:心血管インターベンション技師4名
INE:インターベンションエキスパートナース1名
不整脈治療専門臨床工学技士2名
呼吸治療専門臨床工学技士1名
臨床検査技師2名
看護師1名

当科の業務内容

医療機器保守点検業務

院内の医療機器の保守点検を行っています。医療機器を適正に管理するために専用の機器管理システムに機器情報を登録して一括管理しており、あらかじめ点検時期を登録することで点検時期になれば機器がリストアップされる仕組みになっており適切な定期点検が実施できるように対応しています。

院内で発生した医療機器のトラブルに対して専用回線を通じて迅速に対応できるようにしています。また、酸素ボンベの管理も臨床工学科で行っています。

カテーテル関連業務

血管造影室では心臓、脳、透析シャント、下肢、腹部等に対しての検査や治療が行われており、臨床工学技科はすべての分野に対応しています。

虚血性心疾患に対する冠動脈造影検査や経皮的冠動脈形成術など循環器領域では検査及び治療時の直接介助を行っています。また、イメージングデバイス(IVUS)・冠血流予備量比(FFR)・瞬時血流予備量比(iFR)、ポリグラフの操作、大動脈バルーンパンピング(IABP)、経皮的心肺補助装置(ECMO)の操作も行っています。

カテーテルアブレーション治療では心内電位解析装置(Lab)・3Dマッピングシステム(Carto3・RHYTHMIA)・高周波心筋焼灼装置・心筋冷凍焼灼装置・心臓電気刺激装置などの機器の操作及び心内心電図の解析を行っています。

血液浄化関連業務

血液浄化センターでは現在35台の透析装置を設置しており、一連の血液浄化業務および血漿交換や血液吸着、腹水濃縮濾過再静注法などの特殊血液浄化にも対応しています。また、緊急血液浄化を要する場合、24時間365日対応できる体制を取っています。

その他、透析装置の保守点検・水質管理も臨床工学技士で行っており、血管エコーを用いたシャントの観察やフットケアも積極的に取り組んでいます。

内視鏡業務

業務内容は上部・下部内視鏡検査の直接介助、患者介助などを行っています。治療分野のESD・ERCP・EMR・上下消化管出血・異物除去・捻転解除・EVL等様々な治療に対して直接介助や治療デバイスの準備を行っています。治療デバイスは種類が多く操作方法も異なるため知識と経験が必要となりますが、その分やりがいもあり充実感も得られる業務です。

手術室業務

手術中に使用される様々な医療機器の点検業務をはじめとする保守管理業務や、手術室の機器操作・準備や直接介助を行っており、主に眼科・泌尿器科・脳外科・形成外科手術に対応しています。今後はさらに対応できる診療科を増やしていけるよう取り組んでいます。

心臓植込み型デバイス業務

徐脈性不整脈の心臓植込み型デバイス(CIEDs)の植込み手術の介助から、手術後の検査までの一連の業務を行っています。CIEDs植込み時は医師と連携しプログラマ・PSA操作を行いより適切なデバイスの設定を行っています。退院前に電磁干渉のことなどCIEDsと付き合っていくために必要な情報や日常生活における注意事項を説明しています。退院後の外来検査も行っており遠隔検査にも対応しています。

高気圧酸素治療業務

当院では第1種高気圧酸素治療装置にて治療を行っています。装置の操作は臨床工学技士が担当しており安全な治療が提供できるよう、始業点検や治療中の観察を行っています。また、初回治療時には患者説明を実施しており、安心して治療に臨んで頂けるよう取り組んでいます。

SAS治療関連業務

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療として持続式陽圧呼吸療法(CPAP)があります。当科ではSASが診断された場合の治療に使用する人工呼吸器の導入を行っています。 

導入時には、人工呼吸器の使用方法や回路、マスクなどのメンテナンス方法とともに治療効果や予後に関する説明もしています。治療効果を十分に発揮するためには適切なマスクの選択とフィッティングが重要であり、マスクの選択及びフィッティングに対する指導も行っています。その他、遠隔モニタリングを用いて治療効果を確認し状況に応じて連絡するなどの対応を行っています。

救急・呼吸関連業務

救急室では、患者監視装置の装着、呼吸器や除細動器の操作など医師・看護師と協力してチーム医療を提供しています。

呼吸器関連業務では日々の人工呼吸器ラウンドを行っています。適正な環境で適切に使用されているか確認を行っており、呼吸器設定の相談についても対応しています。また、人工呼吸器のメンテナンス講習会に参加し、院内で可能な修理・点検に対応しています。 

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