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基本情報

蘇生会総合病院脳血管内治療センターは、2008年7月に開設され16年になります。2021年からは日本脳神経血管内治療学会認定指導医2名、専門医1名、経皮的脳血栓回収療法実施医1名とこの領域のトレーニングを積んだ医師が4名在籍し、さらにトレーニング中の医師も含めて5名全員が取り組んでいます。

脳血管内治療と呼ばれる治療手段はこの30年間で飛躍的に進歩した領域で、脳神経外科領域の半数以上を占める脳血管障害の外科手術の多くがこの脳血管内治療の領域に置き換わってきています。具体的には、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤を治療する手段は、これまでの開頭術を行なって治療する脳動脈瘤ネッククリッピング術から血管の内側からマイクロカテーテルを瘤内に誘導して閉塞する脳動脈瘤コイル塞栓術、頸動脈狭窄症に対する頸動脈内膜剥離術(頸動脈にメスを入れて行う手術)から経皮的頸動脈ステント留置術(血管の内側から誘導してステントを留置して内側から頸動脈を拡張する手術)といった具合です。

また、脳卒中の3/4を占める脳梗塞は、太い動脈(主幹動脈)が閉塞すると大きな脳梗塞が生じて生命を脅かし、重篤な神経症状(意識障害、完全片麻痺、失語症など)を引き起こします。閉塞した血管をいち早く再開通させることでこれらから免れることができないか、多くの試みがなされてきましたが、2015年に新しいデバイス(脳血管内治療の道具)が登場し従来の治療手段(t-PA治療:組織プラシミノーゲンアクチベータによる点滴治療(2005~)を凌駕する治療成績が世界各国(オランダ、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、スペイン)から報告され、脳梗塞治療が劇的に変化することになります。

脳血管内治療による閉塞した血管の原因血栓を取り除く治療により自立した生活に戻れる割合を顕著に改善することを証明され、この治療手段を提供できる枠組みづくりが急がれました。日本では2019年から一次脳卒中センターの枠組みが整備され、さらに24時間365日この新しい治療手段(経皮的脳血栓回収術)が提供する環境を整え、学会が指定する一定の基準を満たす場合にコア施設として新たに認定される制度が開始されました。当院は2019年から1次脳卒中センター、2023年からはコア施設に認定されこの治療手段を提供しています。

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